声を出すための準備体操が「肋骨マッサージ」

声を出す仕事をしている人は発声練習をして声の調子を整えたりしていると思います。
プロとしてお喋りをしている人はハミングや外郎売、発声練習にもってこいのものを用意していて毎日練習しています。
役者さんに多いのですが稽古場に来ていきなり発声練習をしている人がすごく多い。
それどころか発声練習もせずにお芝居の稽古をしている人もいる。
早速少し話がズレますが、発声練習をしなかったりストレッチをしない役者さんにはしっかりした考えがあり、あえてしない人もいます。
理由は自分が演じる役は「声も大きくないし体も硬い。発声練習やストレッチをしてしまっては役作りがうまくいかない」
というものです。
色々考え方がありますねえ〜!
演技は本当に深い!
役作りに関しては自由ですがここではたくさん声を出す人、声を潰したくない人、肺活量を増やしたい人への「発声練習前のマッサージ法」をお伝えいたします。
発声練習の前にマッサージをするメリット

なぜ発声練習をする前にマッサージをする必要があるのかというと、「肺を広げる」ためです。
肺が広がらなければ苦しくて声は出しづらい。
それに肺が広がらなければどんなに強い声帯を持っていても声が出ないんです。
まずは体をほぐしてあげるマッサージをすることによって肺を広げることに繋げます。
声を効率よく出すためにも声を出す前に肺が広がる準備運動としてマッサージをする必要があるのです。
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肺が広がりやすくなるマッサージの仕方

肺を広げるためには肺の上になる肋骨を動くようにします。
肋骨が動くようになるためには肋骨の上にある薄い筋膜が動かないといけません。
その筋膜が動くようになるには筋膜の上にある皮膚が動くようにならないといけない。
と逆算をしていくと動かすべき場所がわかってきます。
そして皮膚の特性を知ることをしていきます。
専門性の知識は要らず私たちが普段から感じていることを応用すればいいんです。
例えば皮膚は冬は乾燥ししやすい。
傷つきやすい。伸びる性質がある。
などのことを考えて傷つかないようにしながら皮膚を優しく柔らかくしていきます。
方法は皮膚を『動かす」です。
何度も言いますが皮膚はものすごくデリケートです。
自分たちが思っているよりもすごくデリケートです。
摩擦だけで目には見えない傷がついています。
絶対にさすることがないようにしてください。
さすることによって傷ついた皮膚は黒ずんできたり瘡蓋(かさぶた)になったりします。
皮膚を摩擦することなく優しく包み込み動かしていきます。
おりゃー!!という勢いはいりません。
皮膚を伸ばそうともしなくても大丈夫です。
繰り返し動かすことによって柔らかくなっていきます。
肋骨はすぐに折れるようにできている

骨は硬く体を守ってくれますが、実は硬いだけが体を守るんじゃないんです。
折れるからこそ体を守ることができるということがあるんです。
それが肋骨です。
折れやすいと言ってもマッサージで折れることはないので安心してください。
しかし強くは押さないでください。
ダメージを負うからとかではなく単純に効果が薄いからです。
それよりも肋骨が動きやすくなるために皮膚を動かし筋膜を動かします。
次に筋膜ですが肋骨の間に指を当ててゆっくり動かします。
圧はそんなにかけることはなくても大丈夫です。
皮膚を動かすのではなく筋膜を優しく動かすつもりで行ってください。
30秒ほどで柔らかくなり筋膜が動いてくれます。
筋膜が動くと肋骨が動くようになり肺が広がりやすくなります。
素潜りの選手も行っている肺の広げ方

肺自体が筋肉なので鍛えることができます。
呼吸をすることによって肺は広がりますが肺単体で広がるようにしないといけません。
肺を広げる方法は『深呼吸』です。
深呼吸を6〜8回大きく深く行います。
鼻から吸って口から吐く。
初めはゆっくりで大丈夫です。
吸い切ることが大切です。
うまく酸素が入っていかず酸欠状態になりますので気をつけてください。
2〜3回やって慣れてきたら少し勢いよく空気を吸います。
8回繰り返したらかなり空気が肺に入るようになります。
マッサージから深呼吸をすることによって声を出す準備が完了しました。
まとめ

喋る職業の人は自分の声帯や肺を守ることも覚えないといけません。
1回仕事をして体を傷つけていると続きませんからね。
ですのであらかじめ自分でケアをすることをお勧めします。
この『マッサージ』と『深呼吸』も5分ほどで終わることなので声を出す前にやってみてください。
マッサージは日頃から取り入れることによって皮膚が柔らかくなりやすいのであなたの助けになってくれるはずです。
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