吃音を改善するためのスキル

小学生から吃音症になり人とうまく話せない状態が続き高校二年生の時に直すことを決意しました。
うまく話せることを夢見て毎日毎日練習していましたね。
約20年間で吃音症を克服しMCとして活動している私が治すためのポイントをお伝えします。
結論は「吃音を考えないようにする」です。
本当にこれが一番。
自分の悩みを忘れてしまうことが一番心に負担がありません。
しかし言いたいことはわかります。
「そんなこと言っても喋ることは毎日求められるし話せないことを毎日自覚させられてしまううんだよ!」と。
そうなんですよね〜。
本当に忘れようにもなかなか忘れられない。
でもね、それでも忘れることが必要なんです。
この理由とやり方を説明しますね。
吃音症改善に必要なスキル「忘れる」

自分が吃音症だと自覚してしまったら吃音が出るたびに心が疲れてしまいますよね。
私は人に挨拶する度に心のHPが減っていつでも瀕死状態でした(笑)
しかも私が吃音を改善させることを決意してとった行動は「声優の専門学校」に入学してプロとして話すことでした。
当たり前だけど毎日毎日台本を持って喋る機会があったり発声練習や滑舌練習をする日々でした。
いや〜正直辛かった(笑)
しかも徳島出身の私がいきなり標準語を話せるわけもなく、阿波弁を標準語に変換しながら吃音を改善していき、しかも演技をするという始めからハードモード(笑)
挨拶もろくにできないのに喋るプロになろうとしている自分に腹立ってきて喋ることが段々嫌になってきていましたね。
こんな状態じゃとてもじゃないけど忘れられない。
専門学校で練習している2年間で初めての挫折を経験しました。
挫折はしていましたが吃音を忘れて喋れる時間があることに気がつきました。
一つ目は「歌っている時」
週に何回か歌のレッスンがあり吃音を忘れることができたんです。
とても貴重な時間でした。
リズムに合わせて言葉を出す。
ストレス解消にもなるし発声練習にもなる。
自分の中で重要なポイントは「吃音が出ない時間があることを知ったこと」でした。
あ、自分も吃音が出ないこともあるんだ!という発見が心の余裕を持つことができました。
吃音を経験していない方には信じられないかもしれませんがそれくらい喋ることに対して恐怖心があるんです。
もちろんそれは周りの環境にもよるかもしれません。
周りがあまり気にしていない反応をしてくれるんだったらそんなに悩まなかったかもしれません。
私の場合はそれでいじめられるということは記憶上なかったのですが子どもの頃は真似されたりしていました。
あれ?あれいじめだったのかな(笑)
実際吃音症を持っている人でも歌っている時は吃音が出ないという人が多くいます。
52歳でデビューしたスキャットマン・ジョンさんは自らの吃音症を活かし独特のテクノスキャットを開拓したりしました。
スキャットマン・ジョン
この52歳でデビューというのも夢を与えてくれますよね!
歌は吃音を忘れることができるだけじゃなく気持ちを軽くしてくれます。
忘れるポイント
『歌を歌うことで吃音が出ない状態を実感すること』
吃音改善に必要なスキル『忘れる』2

歌を歌っているときとは別に吃音のことを忘れられる時がありました。
それは演技に夢中になっている時です。
演技に夢中になるとは「自分のことよりも役のことを考えていた」ということです。
これは後もかなり活かされることになるのですが、役作りに夢中になればなるほど吃音が出る確率も少なくなっていました。
しかし夢中になっている分、吃音が出ていないかもあまり覚えていない状態でした(笑)
実際どうだっただろ(笑)
この経験で舞台役者として活動を続けることができました。
普段のおしゃべりでは吃音が出るけど、舞台の上だと吃音が出にくくなることも実例としてあるようです。
有名な話は俳優の「ブルース・ウィルス」さんは学生の頃吃音で悩んでいたそうです。
しかし学祭で舞台に立つことになってしまった時に吃音症が出ないことに気がついて役者を志すようになったそうです。
コンプレックスから仕事を発見することもあることから人生何があるかわかりませんね!
夢中になると自分の今の状態を忘れることができます。
1日の中で5分でも夢中になれることを探し出し吃音で悩んでいることを忘れることも大切です。
忘れるポイント
『何かに夢中になること』
忘れることを覚えた後にする改善練習

忘れることができたからといって吃音症が改善されることになりません。残念なことに。
私自身が行っていた練習方法をご紹介します。
原稿を読む
喋らない限り喋ることはうまくもならないし治ることはありません。
何をするにしても同じだと思いますが『何を身につけよう』とするものに『練習』は欠かせません。
すごく苦しいですが練習する時間を設ける必要があります。
大事なのは『一人の空間』を用意することです。
喋る時に何が気がかりかというとやはり周りの反応です。
自分が喋ることに対しての周りの反応が怖いんです。
ですので練習の時は少しでもリラックスすることが大切です。
練習する原稿に関しては何でも大丈夫です。
新聞紙、小説、雑誌、Twitter、ニュース記事、商品のパッケージ
文字が見えたらとにかく読みまくります。
自分の声を録音する
自分の声がどんな声なのか知ることで『自分の癖』を把握することが出来ます。
スマホの録音機能を使えば簡単に自分の声を聞くことができるので原稿を読むときは録音することをお勧めします。
録音することの利点として「自分の成長がわかる」というのがあります。
自分の成長を実感することができればやる気にも繋がります。
私も練習の時はずっと録音して自分の声を聞いてあまりの下手さに絶望していました(笑)
究極の吃音改善方法

私自身が吃音を改善できた最大のきっかけは『周りのために喋ることを考える』です。
どういうことかというと吃音とは自分の喋りに対してのコンプレックスです。
言い方を変えれば自分のことで頭がいっぱいの状態です。
この状態は少しの吃音や言い間違いに対して敏感になってしまい「うまく話さなきゃ」という気持ちが溢れかえってしまいます。
この気持ちがさらに吃音の症状を強くします。
吃音を出さないために必死に喋っているのに吃音がさらに出る
負のスパイラル状態です。
これがなかなか抜け出せないんですよね・・・。
いっそのこと自分のことを忘れます。
目の前にいる人のために喋ることを考えるんです。
余計に緊張して吃音出てしまうわ!!!と突っ込まれてしまいそうですが
喋ることにフォーカスするのではなく
「人がどうやったら笑ってくれるかな」
「どうしたら聞いてくれるかな」
「どうしたら盛り上がってくれるかな」
のように状況を考える。
緊張はしますが自分のことよりも相手のことを考えることによって夢中になることが出来ます。
1日1回人を笑顔にすることをしてみましょう。
ものすごく簡単に笑顔にすることがあります。
「笑顔で挨拶をする」です。
笑顔で明るく挨拶されると人は悪い気持ちにはなりません。
自分から挨拶するように心がけてみてください。
まとめ

吃音症はなかなか周りに理解してもらえない症状です。
そもそも症状を周りの言うことが出来ないので「ただ無口な人」と思われたり「言葉数が少ない失礼な人」みたいに思われてしまうんです。
誤解!!
吃音症の人のほとんどが喋りたい欲求がすごくて頭の中ではとてもうるさく喋っているものです。
改善方法は色々あります。
自分に合ったものを探し出さないといけません。
私自身も多くの人に相談をもらいました。
そのほとんどが
どうやったら治りますか?
というものです。
どうやったら治るかを考えて試していたら私は二十年かかりました。
なので科学的根拠があるかはわかりませんが
- 心の負担を減らすことを考えること。
- 練習は一人で続けること。
- 自分の声を録音して吃音の癖を把握すること。
- 喋る相手のことを考える。
- 夢中になること。
これを試してみてください。
できると思ったことは絶対に出来ます。
吃音が出るかもと思った時は高い確率で吃音が出てしまうのと同じように吃音改善も絶対にできると思い込んでください。
それだけで吃音改善に一歩近づくことができるのです。
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